毎年1月5日に話題になることといえば「マグロの初セリ」ですよね。
2018年10月11日に豊洲市場へ移転しましたが、築地同様大きな盛り上がりとなっています。
2019年に行われた初セリではマグロ1本で3億円超えという史上初となる高値で競り落とされましたが、2020年の今年は令和になっての初セリというご祝儀相場も合間ってそれに迫る…もしかしたら超える値段になるのではとも噂されています。
本日はそんな2020年のマグロの初セリにまつわる「漁師」「値段」「業者」などに焦点を当てた情報をまとめていきたいと思います。
<スポンサーリンク>
2020年マグロ初セリ 一番マグロを釣った漁師は山本昌彦さん
2020年の初セリで1億9320万円の値が付いた一番マグロを釣り上げた漁師は、
青森県大間町の山本昌彦さん(57)
漁師歴は約40年で初競りで最高値を付いたマグロを釣り上げたのは初めてとのこと。
![]()
引用headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200105-00000028-kyodonews-soci.view-000
マグロはえ縄漁船の船長で、数年前には船が火災に遭うなど苦しい時期もあったそうです。
一番マグロは12月29日朝に竜飛崎沖の津軽海峡で釣ったそうですが…下世話な話で恐縮ですが気になるのはその取り分ですよね。
一番マグロを釣りあげた漁師の取り分
釣り上げた漁師が手にする額はおよそ半分程度と言われています。
内訳は以下の通りで、
- 都道府県の漁連 (1.5%前後)
- 水揚げした漁港 (4%前後)
- セリにかけるまで預かる荷受け業者 (5%前後)
ここで差し引かれた金額に所得税が課税されます。
仮にマグロが1億円で落札された場合、90%程度の9000万弱が漁師の取り分となるわけですが所得が4000万円を超えると所得税が45%かかりますので、釣り上げた漁師は4000〜5000万円程度が取り分となります。
ちなみ所得税の上限は45%ですので、仮にマグロが1億円以上で落札された場合でも45%を超えることはありません。
…そして「住民税の所得に対する税率は一律10%」ですので実質税金でさらに10%引かれることになります。
これに照らし合わせると、2019年に3億3360万円で落札された1番マグロの漁師の取り分は、1億3000〜4000万円程度となります(住民税の税率を外して考えた場合)
2020年は一体どれくらいの金額となるのか…今から気になっちゃいますね。
2020年一番マグロの漁師の取り分
1億9320万円で競り落とされましたとの報道がありました。
青森漁連に1.5%・大間漁港に4%・荷受け業者に5%それぞれ渡りますので、2028万6000円引かれた1億7291万4千円が漁師の取り分となります。
所得税45%で7781万、住民税10%で1729万かかりますから…
ざっくりとした計算ですが実質額は7781万円となります。
2019年の1番マグロの漁師
2019年に過去最高額のマグロを釣り上げた漁師は「藤枝亮一」さん。
年齢は65歳、漁師歴は当時で19年。
第28光明丸という船で大間のマグロ漁を弟さんとおこなってらっしゃいます。
歴代の初セリ1番マグロの漁師といえばこの人
マグロの初セリといえばこの方を思い浮かべる方も多いかもしれません。
2016年・2017年・2018年となんと3年連続で一番マグロを釣り上げた大間の漁師・竹内正弘さん。
19トンの大型はえ縄漁船・第五十六新栄丸の船主で工務店の社長さんでもある竹内さんですが、3年連続で釣り上げたという偉業は史上初。
検索サジェストにもあるように「豪邸」「マグロ御殿」など話題になりましたが、慈善活動も積極的に行われており、2011年から青森県内6カ所の児童養護施設への寄付活動もされています。
<スポンサーリンク>
2020年のマグロ初セリ 1番マグロの落札価格と業者は?
こちらも1月5日のセリ以降詳細について追記してきますが予想を書いておきます。
昨年末に大間漁港で水揚げされた良型の200kg超のクロマグロは計5本。

豊洲の初セリに出る大間のマグロは年末の12月25~30日に獲ったものになります。
水揚げされた中で一番大きいサイズのクロマグロは275キロ。
昨年史上最高額となる3億3360万円で落札されたクロマグロは同じ大間産の278kgでしたから、令和初というご祝儀相場の初セリを考えると1億はゆうに超えるであろうと思われます。
もちろん肉質など様々な評価基準がありますからこれよりも型が小さいものが1番マグロとなる場合も充分にありえます。
落札する業者に関して最有力はもちろん名物社長でおなじみの「すしざんまい」を運営する「喜代村」でしょう。
2020年の初セリ一番マグロはやはり「すしざんまい」

予想通り大間産の276キロ(誤差は計測のズレ)が一番マグロとなりました。
落札したのはやはり「喜代村(すしざんまい)」!
令和初の初セリということもあり、昨年の3億3000万円に次ぐ史上2番目の高値1億9320万円(1キロ当たり70万円)で落札となりました、
次は例年の価格や落札業者を見ていきましょう!
過去のマグロ初セリ価格や競り落とした業者

初セリで1番高値となったマグロは「1番マグロ」と呼ばれますが、この1番マグロの価格が一気に跳ね上がったのは実はここ10年位。
その背景にはマグロの水揚げ量やセリにかけられたマグロの型などの影響もありますが、それよりも「企業のアピール」や「資金力のあるチェーン店の参入」そして「意地」などが近年の高騰の一番の要因と見て間違いなさそうです。
実際にここ10年の推移を見てみますと
- 2009年 128kg(大間産) 960万円(1kg7万5千円)
- 2010年 233kg(大間産) 1,628万円(1kg7万円)
- 2011年 342kg(大間産) 3,249万円(1kg9万5千円)
- 2012年 269kg(戸井産) 5,649万円(1kg21万円)
- 2013年 222kg(大間産) 15,540万円(1kg70万円)
- 2014年 230kg(大間産) 736万円(1kg3万2千円)
- 2015年 180kg(大間産) 435万円(1kg2万4千円)
- 2016年 200kg(大間産) 1,400万円(1kg7万円)
- 2017年 212kg(大間産) 7,420万円(1kg35万円)
- 2018年 405kg(大間産) 3,645万円(1kg9万円)
- 2019年 278kg(大間産) 33,360万円(1kg120万円)
ここ10年で落札した業者は「リッキーチェン/久兵衛」「喜代村(すしざんまい)」「鮨おのでら」の3社のみです。
ちなみにリッキーチェン氏は香港の実業家で、アジアを中心に寿司チェーン店を展開しています。
そのリッキーチェン氏と銀座の高級寿司として有名な久兵衛が共同で競り落としていた…というわけです。
ここ数年は「喜代村(すしざんまい)」がセリ落とすことが多く、2020年も間違いなく競り落とす業者の筆頭でしょう。
落札価格に焦点を当ててみると、2013年に1億5540万円という大台を達成以降数年は価格が落ち着いていましたが2019年には3億3360万円ととんでもない価格での落札額となりました。こちらもすしざんまいの喜代村が落札。
1キロ120万円という庶民からしたら途方も無い金額ですが、すしざんまいでの販売価格に関しては通常価格だったそうですから豪気な話ですね。
<追記>
2020年に落札された一番マグロは1月5日に築地のすしざんまい本店などで振舞われるそうですので、興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか?
<関連記事(広告含む)>