画像引用:東京都中央卸売市場HP
小池都知事就任以来、連日のように取り上げられてきた「豊洲問題」。
都知事選では築地の移転について大きな争点にしていなかった小池氏ですが、
「一旦立ち止まる」という決断が、結果として功を奏した形となっていますよね。
風が吹いているというか、流れに乗っているというか。
相変わらずの高支持率、そして最大の障壁となっていた内田茂氏も引退となり、
もはや向かう所敵なしといった、まさに「無双」状態。
さらに、豊洲問題の本丸・ラスボスとして石原慎太郎氏を引っ張り出し、百条委員会というリングにあげることにも成功したわけです。
ただ、石原氏の話によると
「私自身は交渉に全く関与しておりません。全て浜渦に任せておりました」
とのことで、実際にどこまで石原慎太郎氏が関わっていたかは百条委員会で明らかになっていくのでしょう。
ただ、石原慎太郎氏の言う通り、浜渦武生氏が大きく関わっていることは間違いないわけで、
「真のラスボスは浜渦武生では?」
という見方も強いようです。
石原氏への喚問の前日、3月19日に浜渦武生元副知事の喚問も決まったわけですが、
この「浜渦武生」という人物、一体どんな方なのでしょうか?
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浜渦武生の経歴や学歴・プロフィールや石原慎太郎との関係
画像引用:エキサイト
名前:浜渦 武生(はまうず たけお)
生年月日:1947年 69歳
出身:高知県安芸市
学歴:関西大学文学部新聞学科卒
職歴:石原慎太郎公設秘書(政策担当秘書)・鴻池祥肇公設秘書(政策担当秘書)・東京都副知事・東京交通会館副社長
浜渦武生氏の経歴はまさに「石原慎太郎と共にあった」と言って差し支えないと思います。
水魚の交わり・腹心中の腹心・余人を持って代え難い
↑は全部石原慎太郎氏の浜渦武生氏に対する言葉です。
石原慎太郎氏と浜渦武生氏の出会いは大学時代まで遡ります。
大学時代、空手をやっていて関西の右翼連中も一目置く存在だったという浜渦武生氏は、石原慎太郎氏と出会い心酔し、大学卒業後に石原慎太郎氏の秘書となります。
その後、石原氏の公設秘書となり、森友学園問題で話題の鴻池祥肇氏の公設秘書、さらに双方の政策担当秘書を歴任。
さらには自民党「青嵐会」の裏方を務めるなど重用されてきました。
1999年に石原慎太郎氏が都知事に就任すると公設秘書となり、翌2000年7月に副知事に就任。
副知事となってからのエピソードはかなり有名ですよね。
自身と面会できる人間を絞ったり、意に沿わない人間を都庁から早期勧奨退職させたり、叱責する際には詫び状を書かせるetc…
まさに「独裁」だったわけで。
この独裁の背景には「石原慎太郎都知事の出勤日数」も大きく関係しています。
基本的に週2~3日しか都庁に出勤しない石原知事の「代行者」として君臨していたわけですから、独裁的な振る舞いをしても叱責できる人間なんていなかったわけで。
他にも副知事はいましたが、重用されていた浜渦氏はやはり別格。
ただ、この独裁も「ドン」によって終焉を迎えることに。
2005年(平成17年)3月には、都が練馬区に建設した東京都社会福祉総合学院について都議会予算委で浜渦が民主党に質問を依頼した事実が35年ぶりに設置された百条委員会で判明し、同年5月12日には同委員会は質問依頼を否定した浜渦の偽証を認定した。6月2日の都議会では浜渦の問責決議が可決され、浜渦は7月に副知事を辞職した。
引用:Wikipedia
「浜渦氏が民主党(当時)にやらせ質問を依頼したこと」
このことが百条委員会で正式に認定され、副知事を辞職することになりました。
この当時、石原氏は
「最後は浜渦と私で涙を流して話した。泣いて馬謖(ばしょく)を切る以上に大事な人材」
と語っています。
その後、東京交通会館の副社長に天下りするも2006年7月22日には石原氏により都の参与に任命され、再び石原氏とタッグを組みます。
その後石原氏が国政に復帰し猪瀬都政がスタート、参与に再任されませんでした。
と、ザックリではありますが、
浜渦武生の経歴や学歴・プロフィールや石原慎太郎との関係
でした。
さて、そんな蜜月関係の石原氏と浜渦氏ですが・・・
豊洲問題での追求に関して一枚岩にはなれていないご様子。
その背景には
578億円もの損害賠償
が関わっているからとの見方もあります。
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関係は崩れた?浜渦武生と石原慎太郎との現在の関係
週2〜3回の登庁だった石原慎太郎氏の代行者だった浜渦氏ですが、
汚れ役を引き受けることも多々あったようですね。
先ほど触れた「民主党への質問依頼」も質問依頼そのものは石原氏の指示と本人も認めていますし、
豊洲への移転に際しての土地問題・東京ガスとの交渉に関しても、
「石原さんから『汚れ役をやるのはお前しかいない』と言われ、東ガス役員を口説きました」
と語っています。
さて、↑のコメントですが、
なぜ蜜月関係である浜渦氏が石原慎太郎氏が不利になるようなコメントをしているのか?
これは、「責任の擦り付け合い」という見方がほとんどですね。
2016年10月時点で都からの「豊洲問題の質問」に対して、石原慎太郎氏は記憶にないと無回答だったわけですが、冒頭でも書いた通り、
「私自身は交渉に全く関与しておりません。全て浜渦に任せておりました」
とコメントを出したわけです。
全てを被ってくれるという目論見が石原氏にあったかどうかは定かではありませんが、
浜渦氏はかかる火の粉を振り払うように、
「豊洲市場の地下の空洞について石原さんも知っていたと思う」
「石原さんには、懸案の時期に都知事だったという責任はある」
と発言されています。
➡️日刊現代・特別委でドロ仕合も 豊洲問題は“石原vs浜渦”直接対決へ
これには↑の日刊現代の記事でもあるように
豊洲の土地購入に対する行政訴訟
が大きく関わっていると思われます。
578億円もの損害賠償を石原氏に求める行政訴訟が5年前から続いていますが、これまでの東京都の判断は「違法性なし」でした。
しかし、小池都政になり状況は一変、2017年1月に小池都知事が方針の転換を明言しました。
つまり、
豊洲の土地問題の責任者に対して多額の損害賠償請求が行われる可能性がある
ということ。
浜渦氏としても黙っているわけにはいかなくなった・・・というのが真相ではないでしょうか?
もはや関係性は崩れた・・・と言っても過言ではないかもしれません。
豊洲関連の調査特別委員会(百条委員会)の喚問は、
3月11日→福永正通元副知事・大矢実氏(元中央卸売市場長)、東京ガスの幹部
3月18日→豊洲用地の購入額を検討した都財産価格審議会のメンバー、市場長数名
3月19日→浜渦武生元副知事
3月20日→石原慎太郎元都知事
というスケジュールになっています。
・・・このスケジュールだけを見ると「息の根を止める」ような強い意志を感じるのは私の穿った見方でしょうかね^^;
ともあれ、3月3日に石原慎太郎氏が会見を開くとのことですし、
発言に注目していきたいと思います。
では、最後までご覧いただきありがとうございましたm(__)m
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